春日部のGoisってサッカークラブがポルトガルのサッカー大会に出場し、ベンフィカ、モナコ、ポルトに3連勝して大会で3位を獲得してきた話

アスリートストーリーズを使ってくれているサッカーチーム、FC Gois ポルトガル遠征をしてきました。



ベンフィカやモナコ等の海外クラブチーム下部組織が出場する大会に参戦したのですが、参加チーム数24チームのところ、3位を獲得するという大健闘を見せてくれました。ちなみに行ったのはマデイラ諸島。(北大西洋上のマカロネシアに位置するポルトガル領の諸島です)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%87%E3%82%A4%E3%83%A9%E8%AB%B8%E5%B3%B6


どこだ......?





ポルトガルから離れずぎwww。もはや直線距離だとモロッコのほうが近い......。
2チーム体勢で参加し、Aチーム(FC Gois)が3位、Bチーム(マルティモJAPAN)は予選リーグで敗退という結果でした。それぞれのチームメンバーから、大会の様子を語ってもらいました。


取材に協力してくれたのは、Aチームの加藤君とBチームの向(むかい)君。共に中学1年生。加藤君はFWとCB、ボランチとどこでもこなすチームの中心。向君はGKで、大会のフェアプレー賞を受賞しています。




※加藤君(後列左から二人目)のAチーム








※向君(後列右から二人目)のBチーム

大会は11人制ではなく、フィールド6人とGK1人の7人制でした。ヨーロッパのジュニアユース世代ではわりとよくある試合形式だそうな。

春日部の町クラブで勝てる相手なのか?



Aチームの対戦相手は、モナコ、ベンフィカ、マリティモ、ポルトと、欧州屈指の強豪ばかり。
Bチームは対照的に、プロの下部ではない地元クラブチームとばかり対戦しました。どうやら、加藤君のいるAチームのリーグにプロクラブ下部組織が集まってしまったそうで、かなりの激戦区になりました。

日本の町クラブで果たして歯が立ったのでしょうか?


Aチームの予選成績はなんと3勝1敗

マリティモ以外には予選で勝ちました。マリティモには予選で1回、決勝リーグで1回当たり、どっちも負けたことになります。決勝リーグでは3位決定戦に進み、PKで勝利。見事3位を獲得しました。


「相手はプロクラブ下部組織だけど勝てる」って試合前に思った


加藤君
「対戦相手の試合を観戦したんですけど、飛び抜けてうまい選手はいなくって、頑張れば勝てると思えました。たしかに上手いんだけど、かなわないとは感じませんでした。で、実際に対戦してみたら、全然通用するって感じました」

※写真は、向君(左)と加藤君(右)


ー体格差はなかった?

加藤君
「思ったほど体格差はなかったです。フィジカルはどっこいどっこいだったかな。技術の差は......上手い子もいればそうでもない子もいました」
ーもしかして、相手は本気じゃなかったとか?
「いえ、ガチで勝ちにきているなとは感じました。本気で試合しているなってことは、表情や声で分かりました」

ーポルトガル遠征に合わせて、特別な準備はしたの?

加藤君
「いえ、これといってとくにこの大会のための作戦はなかったです。ただ、試合前から気合を入れまくりました。いつも以上に声を出し、走りきりました。ベンフィカは完封して2-0で勝てました」

ベンフィカ(2-0)、モナコ(3-0)、ポルト(6-0)に3連勝

ーどう戦ったの?
「守備では1対1で絶対に負けない、体を寄せて球を取り切る、の2つを徹底しました。それ以外はいつもと違う戦い方はしていません。予選はベンフィカ(2-0)、モナコ(3-0)、ポルト(6-0)に3連勝して、最終試合でマリティモには負けました。マリティモ戦までは無失点だったんので、いい守備ができていた証拠かなと思います」

ーなぜ勝てたんだろう
「なんでですかね...。相手には関係なく、自分たちのサッカーをしようって意気込みで戦ったのが良かったのかも。試合中はむちゃくちゃ走って、経験がないほど疲れました。ハーフタイムも少なくて、試合終了後はぶっ倒れてしまうんじゃないかと思いましたから」

ーじゃあ、やはりボールは持たれてしまった?
「勝てるとは思いましたけど、やっぱり強かったのは間違いなくって、かなりハードワークさせられました。まぐれで勝ったとは思ってないから、"仮に再戦しても、十分やれる"と思うけど、技術はありました」
ー手も足も出ない、すごすぎる選手はいた?
「...いなかったかな。でも、マリティモはすごくうまかった。0-1から1-1に前半で持ち込んだんですが、後半で一気に4失点してしまって...。

-同点になった時点で気が緩んだ?
「それはありました。"ひょっとしたら、勝てるんじゃないか?"って思ってしまいました。で、失点重ねて、最後は気持ちが切れてしまいました。でも、すごすぎる選手はいなかったです」


外国人にビビリ、身体を当てにいけなかった

向くんのBチームは予選リーグ5チーム中で3位だったので、2位抜けまでの決勝トーナメントには進出できず。ちなみに対戦成績は、1勝1分け2敗でした。


-5チーム中で3位だったわけで、そんなに悪い成績ではないよね?

向君
「どの相手もじゅうぶん戦える相手でした。ただ、1-4で負けた初戦の入り方がまずかったなと。まず、試合開始早々でエースが骨折してしまったんです。それでチームが動揺したのと、相手の大柄な選手にビビっってしまいました」

-加藤君のチームは球を取り切るディフェンスをしたって言ってたけど?

向君
「Bチームは、競りにいかず、消極的なディフェンスをしてしまいました。冷静になれば、他のチームはものすごく強いってわけでもなかった。でも、ハードワークできなかったんです。外国人にビビリ、身体を当てにいけなかった。試合前から、少しビビっていたのかもしれません」

真剣勝負では、メンタルの差がパフォーマンスに影響する

-反省点は?

向君
「コーチに"もっと戦え"とハーフタイムに叱られました。そうやって言われるとメンタルが落ち着いて戦えるようになったんですけど、次の試合になるとまたビビって、腰が引けた試合をしてしまって...。反省しても、次の試合で心が折れたりもしました。勝った試合の次で気を抜いたり、波があって安定しなかったです」


-慣れない外国、見たことのない外国人にビビったってことは、日本ではビビらないってこと?

向君
「海外ってことでビビったのは確かです。体の大きさってことではなく、単純に外人ってことで構えちゃいました。"きっと自分らより上手いんじゃないか"、"体格で負けているから競っても負けるんじゃないか"って考えてしまった。勝てないかもって試合前に考えてしまいました」

※ゴールを共に喜ぶ向君(右)
-加藤くんのAチームはビビってないのは理由がある?ひょっとして、Aチームはチームとして成熟してたとか、上手い子ばかり集めていたとか?

向君
「いえ、そうじゃないです。条件は両チームいっしょで、上手さで分けられたわけじゃありません。行きの空港で監督に言われて、どういう基準で分けられたかがわかったんですが、メンタルが安定した選手で作ったのがAチームで、メンタルが不安定(弱い)な選手が集まったのがBチームだったんです。サッカーの技術ではどっこいどっこい」



ーじゃあ、両チームで戦ったら拮抗するってこと?

向君
「本来はそうです。でも、遠征前にAとBで練習試合をしたら、0-2でAチームが勝ちました。技術のあるなしじゃなく、戦う姿勢、やり切る気合の差だったと思います」


※帰国後、大会を振り返る向君(左)と加藤君。
真ん中にあるのは3位トロフィーとフェアプレー賞トロフィー。

ダイレクトシュートの精度に驚いた

ー話をちょっと変えて、もしもJの下部組織がこの大会に挑んでいたら、どんな結果になったと思う?

加藤君
「個人的な意見ですけど、Jの下部ならじゅうぶん勝つと思う。技術でなら日本人も十分通用するって感じました。ただ、フィジカルの差はすごく感じました。マリティモの両サイドハーフは、「追いつかないだろう」ってボールに間に合ってしまうくらいものすごく速かった。

向君
「あと、GKとして対戦して感じたのは、抜群にシュートがうまいってこと。とくにダイレクトのシュート精度が高くって、コースを狙って打ってきているってわかりました」

ーサッカースタイルに差はあった?見たこともない戦い方をしてくるとか?

加藤君
「いや、珍しいことをするチームはいなかったかな。地元クラブはパワーで押してきたり、ゴリゴリドリブルで来るチームが多くって、いかにも戦うってスタイルでした。プロ下部組織はバックラインからていねいにパスをつないで、大人のようなサッカーをしてきましたね」

ベンフィカのコーチたちが、鬼の形相で睨んできた

-そんなプロを倒したわけだけど、相手はどんな反応だった?

加藤君
「ベンフィカに勝った後、カフェテリアでランチだったんですが、すぐ横のテーブルにベンフィカのチームがいたんですよ。選手たちは笑顔で食事していましたけど、ベンフィカのコーチたちが僕らを鬼のような顔つきで睨んできてすごく怖かった...。きっと、すごく悔しかったんだと思います(笑)」



-Goisは無名チームだし、対戦相手はナメてきたんじゃない?

加藤君
「ナメていたと思います。でもこっちが先制したら、"こんなはずでは"って焦りだして、そこから本気で勝ちに来ました。僕らに負けたチームのコーチたちが、試合後に選手たちにものすごい勢いで怒鳴ってました。言葉の意味はサッパリわからないけど、口調でわかりました(笑)」

-対戦相手の子たちと仲良くなったりしたの

加藤君、向君
「とても親しく接してくれてうれしかったです。試合後にハイタッチしあったり、アミーゴ!って声をかけてくれたり、僕らの試合を応援してくれたりもしましたよ。言葉は互いに通じないんだけど、ジェスチャーでなんとかなりました(笑)」

日本食のクオリティの高さに改めて感謝

ーポルトガルの印象をヒトコト

加藤君、向君

「海が超キレイ!。僕らの行ったマデイラ島は山が多い土地なんですが、家の屋根が全部オレンジ色で塗られているんです。飛行機で島に向かって降りてくるとき、オレンジの屋根に驚いて、なんだなんだってなりました」

「ただ、ご飯は......あまりおいしくなかったです。人参をあまーく煮込んだモノとか、ぱさぱさのお米はいまいち。あと、肉がすごく硬い。スープは味が薄すぎて、塩をかけてようやく食べられたくらい。帰国して寿司食べて感動しました。食事は日本が最高です(笑)」
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FC Gois 春日部U-15
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